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アプリ別スマートルーティングの使い方:必要なアプリだけをVPN経由にする

アプリ別スマートルーティングの使い方:必要なアプリだけをVPN経由にする

アプリ別スマートルーティングの使い方:必要なアプリだけをVPN経由にする

アプリ別スマートルーティングとは

アプリ別スマートルーティングとは、指定したアプリの通信だけをVPNに渡し、ほかのアプリはローカルネットワークで直接接続のままにする設定方法です。オンにすると、デバイス上に2つの経路が同時に存在します。ルーティングの一覧にあるアプリはVPNの出口を通り、一覧にないアプリはこれまでどおりローカルネットワークを通ります。

この機能は、「すべての通信をVPNに通す」ことで生じる2つの問題を解決するためのものです。1つは、ローカルのサービス、LAN内のデバイス、ネットバンキングなど、プロキシが必要ないアプリまで影響を受けてしまうことです。もう1つは、通信量課金では、プロキシが不要な通信も購入した容量を消費してしまうことです。

アプリ別ルーティングの判定の流れ
アプリ別ルーティングの判定の流れ

ルーティングを使うのに向いているケース

次のようなケースがよくあります。どれか1つでも当てはまるなら、まずアプリ別ルーティングを試してみる価値があります。

  • 特定の地域の出口が必要なアプリが、ブラウザ、ある開発ツール、特定のクライアントなど、ごく一部だけの場合。
  • プリンター、NAS、手元のPCで動かしている開発環境など、LAN内のデバイスやローカルのサービスにアクセスする必要がある場合。
  • 通信量の消費をより正確にコントロールし、バックグラウンドの更新やファイル同期など無関係なプログラムに購入した容量を使わせたくない場合。
  • ネットバンキングや決済アプリは、ローカルネットワークの環境のままにしておきたく、利用中に出口の地域が変わることを避けたい場合。

どのアプリをルーティングの一覧に加えるか

ルーティングを設定する前に、よく使うアプリを数分かけて2つに分けます。VPNを通す必要があるものと、ないものです。判断の基準はシンプルで、そのアプリが利用するサービスに、特定の地域の出口が必要かどうかです。

一覧に加えることを検討するアプリ

特定の地域の出口が必要なブラウザ、AIツールのクライアント、海外のサービスにアクセスする開発ツールやデバッグツールなどが、通常はこちらに当てはまります。共通点は、ローカルネットワークを通るとアクセスできないか、表示される内容が目的の地域のものと異なってしまうことです。

直接接続のままにしてよいアプリ

国内の動画・音楽・SNSアプリ、手元のPC上のデータベースや開発サーバー、LAN内の共有フォルダーやプリンターは、一般にVPNを通す必要がありません。直接接続のままにしておけば、出口の変化の影響を受けず、通信量も無駄に消費しません。

少なめに始めて、徐々に増やす

初めて設定するときは、特に必要な1〜2個のアプリだけを加え、問題なく使えることを確認してから、1つずつ追加していくことをおすすめします。そうすれば、あるアプリで問題が起きたとき、どの変更が原因なのかを突き止めやすくなります。

設定の進め方の例

日常的にブラウザ、コードエディター、ローカルのデータベースを使う開発者を例に考えてみます。ブラウザでは特定の地域のページにアクセスする必要があり、コードエディターは海外の拡張機能や依存パッケージを取得する必要があります。ローカルのデータベースとデバッグ用のサービスは、手元のPC上でだけ動いています。

先ほどの判断方法に従うと、ブラウザとコードエディターをルーティングの一覧に加え、ローカルのデータベースは直接接続のままにします。設定が済んだら、3点を確認します。ブラウザで目的のページが開くか、エディターが依存パッケージを問題なく取得できるか、ローカルのサービスにこれまでどおりアクセスできるか、です。3点とも問題なければ、このルーティング設定は完了です。その後、特定の出口が必要なツールが増えたときは、一覧にそのツールを追加するだけでよく、設定全体をやり直す必要はありません。

ルーティングの一覧は、一度設定すれば終わりというものではありません。ツールを入れ替えたり、作業のやり方が変わったりしたら、一覧も見直します。ときどき一覧を確認して、使わなくなったアプリを外しておけば、余計な通信量の消費を避けられます。

ルーティングで通信量をコントロールする

AnBoはデータパック課金制で、通信量を使い切ったら改めて購入する必要があります。そのため、「どの通信をVPNに通すか」が、容量がどれだけ持つかを左右します。アプリ別ルーティングを使えば、ローカルのアプリをVPNの対象から外せるので、購入する容量を実際の必要量に近づけられます。

利用シーンおすすめの設定理由
ブラウザで特定の地域のページにアクセスするルーティングの一覧に追加する出口が必要な中心的な作業です
開発ツールが海外の依存パッケージを取得するルーティングの一覧に追加する直接接続ではアクセスできない、または速度が安定しない場合があります
ローカルのデータベース、LAN内のデバイス直接接続のままにするプロキシが不要で、VPN経由だとかえって接続できないことがあります
大容量ファイルの同期、システム更新直接接続のままにする通信量が大きく、通常は特定の出口が必要ありません

ルーティングでどれだけ節約できたかを知りたい場合は、同じ作業を2通りの方法で比較します。1回目はすべての通信をVPN経由にし、2回目は必要なアプリだけをVPN経由にして、それぞれアカウント内の使用量の変化を記録します。差が大きいほど、もともと無駄に消費されていた通信量が多かったということです。

もう1つ、あらかじめ知っておきたい点があります。ルーティングが決めるのは「どの通信をVPNに通すか」だけで、VPNの出口そのものの速度を変えるものではありません。設定後に速度が変わらなくても、それは正常です。

よくある質問

ルーティングの一覧に加えたアプリが、それでも接続できないときは?

まず、そのアプリが利用するサービス自体が使える状態かを確認します。次に、別のプロセスが通信を行っていないかを考えます。アプリによっては補助プロセスが起動し、メインのプログラムだけを一覧に加えても、一部の通信がローカルネットワークを通ることがあります。その場合は、TUNモードに切り替えてカバーすることができます。

一覧のアプリは多いほどよいのですか?

いいえ。一覧のアプリが多いほど通信量の消費が増え、ローカルネットワークへの影響も大きくなります。特定の出口が本当に必要なアプリだけを残すのが無難です。大半のアプリを一覧に加えたくなる場合は、そのデバイスの使い方が「全体をVPNに通す」ことに近いということです。一覧を増やし続けるより、そのままTUNモードを検討してください。

ルーティングをオンにしたあとも、地域を手動で選ぶ必要がありますか?

ルーティングが決めるのは「どのアプリがVPNを通るか」で、出口の地域は、選択した出口によって決まります。この2つは別のものです。まず出口を選び、そのあとでどのアプリに使わせるかを決めます。

ルーティングだけでは足りないとき

アプリ別ルーティングは、「どのアプリの通信か」を識別できることが前提です。コマンドラインツール、開発環境内のサブプロセス、仮想マシン関連の作業などは、個別にルーティングの一覧へ加えられないことがあります。そのような場合は、TUNモードをオンにして、より多くのシステムレベルの通信をVPN経由にすることを検討してください。向いているケースや使う前の確認事項は、TUNモードはいつ使うべき?で解説しています。

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